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LiDAR基板Rev.3解説

2025-06-06

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Fornax

今年7月の世界大会へ向け設計したLiDAR基板Rev.3が届いたので前回の基板との変更点を中心に基板の解説をします。

この基板の回路系統図は以下(矢印は通信線)

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主な変更点

以下の2つがあります。

  1. 基板外形の変更
  1. BNO055の搭載

1.基板外形の変更については、メイン基板を大幅に設計変更したことにより、外形も変更することになりました。

2.BNO055の搭載については(BNO055を採用した理由)

機能の紹介

LiDAR

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LiDARとは、センサーデバイスの1つです。レーザー光を照射し、その反射して帰ってくるまでの時間を計測することで、対象までの距離を測定することができます。この測定器自体が回転しているため、360度全方向の距離を計測することができます。

私たちはYDLiDAR T-mini Proを使用しています。

LiDAR用マイコン

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STM32F446REを採用しています。LiDARのデータ処理にかなりのスペックが必要なためです。

LiDARの値は230400bpsのUARTで送られてきます。このレートをしっかり読み飛ばさずに処理できるスペックのマイコンが必要になってきます。

F446REよりもスペックの低い物でも動くかもしれませんが、これでもかなりカツカツでプログラムを工夫しないと全く安定しないので、これくらいはあったほうがいいのかなと思います。

USB-C端子

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USB-C端子を搭載しています。初期の基板はUSB-C端子がなく、LiDAR基板単体で動作させるにはメイン基板との接続端子に電源を繋ぐ必要がありました。これではLiDAR基板のみでデバッグをする際に不便なので、USB-C端子を搭載しています。

メイン基板との接続

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以前はピンヘッダとピンソケットを用いて接続していましたが、今回からはXHコネクタで接続しています。

重心を少しでも下げるために、メイン基板の高さが下に下げられましたが、LiDAR基板は下に下げにくい(LiDARの位置を下げすぎるとタイヤなどと干渉する)ので、メイン基板とLiDAR基板の距離が離れました。

それで、以前のようにピンソケットを用いて接続するのが困難になったため変更されました。

スポンサー

今回の基板発注をご支援いただいたスポンサーの紹介をします。

JLCPCBさんです。

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JLCPCBは中国に工場がある基板製造サービスです。
安価で発注から到着までの時間が短いというメリットがあります。
基板製造の他にも3DプリントやCNC切削のサービスなども手掛けており、それぞれ安価なのでぜひ利用してみてください。(下のリンクから利用できます)

JLCPCBで基板を注文する方法を説明します。
まず、JLCPCBのサイトにアクセスします。
「お見積り」をクリックします。

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「ガーバーファイルを追加」で設計した基板のガーバーを追加します。

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設定は基本的に変えなくても問題ありませんが、基板の色や銅箔の厚さなど変更したいことがあれば、それぞれ設定します。
設定が終われば「カートに保存」を押してください。
あとは支払いの設定を行い決済をすれば注文完了です。
通常は宅配業者にもよりますが注文から1週間程度で届きます。
安く速く基板が製造できるのがJLCPCBの特長だと思うので、みなさんもぜひ利用してみてください!
下のリンクから発注できます。
https://jlcpcb.com/JPV